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日本最古の焙煎機

店内に入られて先ず驚かれるのがこのアンティークな釜。

アメリカの古き良き時代を象徴するような蔦(ツタ)をデザイン。

ヒューマンティックなその姿は、懐の温かみを感じるのは私だけではないと思います。

米国ローヤル社製焙煎機

Royal roasterはドラム式焙煎機の初期モデルとして1915年頃アメリカで開発、製造されました。

基本的な構造は現在でも使われている焙煎機とまったく変わらず当時の技術水準の高さが伺われます。

当時日本に輸入されたのは数台で、うち一台を大正時代に横浜で自家焙煎店を始めた初代オーナーが導入。

現在、日本に現存稼動するのはこれ一台、世界的にも希少な釜です。


保土ヶ谷より現在の店舗への移設作業


焙煎機に付いているエンブレム、材質は鋳鉄と思われます。

「No5」は製造記号ではなく形式番号、焙煎能力により違い、このNo5は一度に25ポンド(約11kg)のコーヒー豆を焙煎できます。

現代の焙煎機の方がはるかに性能が良く、おそらく簡単に作業ができるでしょう。

完全自動化さてれいないこの釜での焙煎作業はほとんど手作業です。

生豆の投入から炎の立ちを見ながらの火力調整、排気調整。そして煎り上げ。

壊れかけた温度計以外、付いている計器類はありませんので、作業は勘だけが頼りフルに五感を働かせます。

デジタル全盛の現代、人間の勘なんてあてにならないと思う方も多いでしょう。

でも、目を閉じてちょっとだけ歩いてみてください。

今まで聞こえていなかった音、香り、そして空気の流れを感じませんか?

本能的な感覚がよみがえると不思議と謙虚な気持ちになりますよね。

焙煎にはこの謙虚さが大切だと私は思います。