焙煎データーの落とし穴

コーヒーの焙煎は奥が深いと言ってしまえば本当に奥が深いものです。じゃあどれくらい奥が深いのかと聞かれると「ご自身の満足の度合い」と答えるしかありません。つまり今焙煎したコーヒーが100%満足ならそこが奥の行き止まりです。しかしもっと満足できる点があるのかもしれないと考えるとその先に奥が深まります。

コーヒーの焙煎は同じ量の素材(生豆)でも数々の条件によって完成度合いが変わって来ます。釜や煙突などの設備から火力、温度、風量、湿度、室温、排気そして時間・・・細かい諸条件まで数え上げればキリがありません。これらが生豆に相互に働きあって焙煎が進みます。

残念ながら焙煎機で制御できる条件は火力と排気と時間、それらが結果として表れる温度くらいしかありません。焙煎が単純に火力、排気、時間(x,y,z)の三次元で行えるならば表れる点は常に一箇所です。しかし同じように焙煎してもまったく同じコーヒーが焙煎される確率はかなり低いはずです。それは制御しきれない諸条件が作用しているからです。

これがデーター焙煎の落とし穴です。そして最も重要なのが先に挙げた「ご自身の満足の度合い」。こればかりは数値化つまりデーター化できません。たどり着く先はやっぱり「(職人の)勘」というものでしょうか?